B06

書きながら考えているので考えたことを書いてるんじゃなくて書いたものが考えたことです。もしかするとなにも考えていないかもしれない。

 冬は羽毛布団の上に毛布をかけて寝る。昔、友人が遊びにきたときに毛布の上に羽毛布団をかけていて、それじゃあ羽毛の意味がない! とびっくりしたことがあるのだけど、しかし試してみると毛布を下にすると布団に入ったときに冷たさから始まることがないので、それはそれでいいじゃないかと、と思い直した。布団に入ってから身体が温まるまでの時間が、僕はたいへん長いのである。

 それでもやっぱり毛布上かけ派であることに変わりなく睡眠ライフを送っているのだけど、しかし毎朝起きると毛布がずり落ちて凍えている。毛布が一本のだらしない毛のかたまりになってクソ役立たずに添い寝している。僕は若干身長が高めなうえにあごまで布団をひきあげて寝るから足がはみ出てしまうし、しかも極度の冷え性だから足先は毛布がカバーしてくれないと困ります。もっとふんばってくれたまえよ。

 ちょっと記憶にないんだけど、毎年このようなことを寝起きに繰り返していたんだろうか。季節季節の当たり前はそれが過ぎるといつのまにか忘れてしまうもので、たとえばいま、真夏の生活における不便を思い浮かべようとしてもうまくいかない。

 冬の寝起きは生姜湯を飲むと調子いいです。